永久の眠りに入りました (6)
それなりに整えられて遺体が届きました。それに付いて担当した医師と看護師が「お別れのお参りをさせてください」と入って来られました。器具を付けられた時と違い普段の顔つきになっていました。
その頃に子供全員が揃い合掌しながら、それぞれの思いを亡き母に伝えていました。遺体を見て声を掛けたら起きてきそうな感じの姿ですし「バァちゃん目を覚ましてごらん、子供たちが久しぶりに揃っているよ」と声を掛けていました。
私は遺体に手を合わせた後に、死後の硬直がくるのか来ないのか、手や足やからだ全体を触りましたが、冷たくもならず固くもならず時間が経過していきました。それからややしばらくしたら、次男の和尚が手配した葬儀社の霊柩車が横付けされました。
全員の一致した意見は「ばーちゃんが治療室で来られた方達の話を聞いていましたし、ベットを付けてそこて遺体が休んでもらうようにしてあげよう」ということになりました。先発で帰った子供たちがいい具合に部屋を整理していたので、布団を引いて遺体を安置しました。
そこに仮の祭壇を安置して、和尚が「皆が知っている般若心経上げますから一緒にお経をあげてください」といわれたので、みんなでそれをさせていただきました。時間が経っても穏やかな表情は依然として変わりませんでした。
死後の硬直をしないということは「人生で一度だけのご縁で得道して、さらにご縁ある方に声を掛けて儀式をしていましたので、理天の極楽浄土に帰れる方は時間が経つことでさらに穏やかな表情になりますよ」を残された子供やご縁あってその法を受けた方は、それが叶うということをはっきりと見られたことと思います。
お通夜は夜通し灯を消さずにお守りするということで、長女と娘がそれを受け持ってくれました。喪主がそれをするのが筋でしょうが、長男が一連の流れを取り仕切ってくれたので疲れか見られたので体調を整えてやり、私は妻と一緒に寝ていたベットで寝ましたがなかなか寝付かれません。
その時に何かしら「体を温めるために羅漢果を摂ったらいかがですか」という声なき声を聞いたので早速それを作って飲みました。そうしたら次第に体が温まって、一気に寝入ってしまいました。
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