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旧友の死(2)

       最後は 手を合わして

 奥さんが拘って、自然食の料理を作り、酸化還元水で使って飲み物も用意されていたようです。
 クエン酸も自分から飲むのではないが、食卓に出していたら口に入れていたようです。

 健康診断の項目がほとんとが<A判定>なので、奥さんも安心し「ちゃんと健康管理しているので、元気で過せるのでは・・」と言うと、そうかも知れないと言う表情だったそうです。


 体調の異変は「何となく元気がなくなり、何故か下腹がプッーと膨れるが、手で押さえたらそれが治る」と言われ「一度病院に行って検査してもらったら如何ですか」と言っても、なかなか行こうとされなかったそうです。

 毎年除夜の鐘を聞きながら、年越しそばを食べて、それが終ってから近くの神社にお参りに行くのが、恒例になっていたようです。


 ところが年越しそばを食べずに寝られて、翌朝子供さん家族と一緒にお参りに行かれ、孫さんが「ラーメンが食べたい」と言うので皆で食べに行かれたそうです。

 奥さん・子供さん家族は映画を見に行かれたが、本人は歩いて帰る途中に気分が悪くなって、近くの病院に連絡したら「直ぐに来て下さい」と言うことで、奥さんの携帯に連絡して「今から検査に行く」と言われたそうです。

 検査をしたら「後一日遅れていたら、腸が破裂したかも知れません、大腸がんです」と言われたそうです。


 早急に手術と言うことになり、術後腸の状態を見せてもらったら、指が一本入らないくらい狭くなっていて「肝臓や肺に転移している」と説明があったそうです。

 奥さんは「クエン酸も効かんやったねとか自分が入院したら何もせんでぼーっと出来て良いね」と皮肉混じりに言われたそうですが、寂しがりやの主人の所には毎日行かねばいけないし、仕事もしていたので大変だったようです。

 家で看病してやりたいと思っていたら、ホスピスの制度がありその利用を勧められて、普通は手続きに1週間かかるのが3日間で済んで、家にベットが来て一日それを使って旅立って行かれたそうです。


 嫌味の言葉を言っていたのに、最後は手を合わして「ありがとう、ありがとう」と言われていたようです

 考えてみたら、少し体調が良くなった時に家族旅行をしたり、嫁いだ娘さんの両親にお世話になったのでと言って、広島まで単身で行かれ、お別れしたい人とそれとなくお別れが出来ていたようです。

「最後は苦しまずに旅立ったし、最後まで看取れたことが私としても幸せでした」と述懐されていた言葉がとても印象的でした。

 

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